橋本英郎公式サイト「絆」
FRIENDS

vol.19 たむらけんじ(芸人)

たむらけんじ氏(以下、たむけん) : わざわざ楽屋まで来てくれて、ありがとうな。
橋本英郎(以下、橋本) : いや、逆に楽屋なんて入ったことないから、入れてもらえて嬉しいくらいです。
たむけん : わざわざ改めて対談せんでも、もういろいろ話してるやん。
橋本 : そうなんですけど、そこはもう少し、真面目な話も含めて、読者の方に楽しんでもらいたいな、と。まず最初に、前から聞きたかったんですけど…なんで『ガンバTV 青と黒(以下、ガンバTV)』に出てくれることになったんですか?

たむけん : いや、実は最初はこの『ガンバTV』ってレギュラー番組とかじゃなく、特番だと思っていたんよね。しかも最初、僕は"お試し"やったというか。スタッフさんは俺でいきたい、と思ってくれてはったんやけど、そこはいろいろ…ここでは言われへんような大人の事情があり(笑)、「とりあえず最初はたむらさんでいきますけど、もしかしたら代わるかもしれません」ってことだったらしくて。だから、正式に決まってからレギュラー番組やっていうことを知ってん。
橋本 : 基本、何の番組に出るっていう話は事務所がやるんですよね?
たむけん : うん、そう。でも、最初は、そういう大人の事情もあったせいやと思うけど、事務所もあまり詳しく話してくれてなかったから、俺もあまりよく理解していなくて。ただ、基本的にスポーツが好きやし、プロサッカー選手と話せるんなら「行きたい!やりたい!」みたいなノリで出ることになってんけどさ。まぁ、俺は基本的に、来た仕事は断れへんっていうのもあるねんけどな(笑)。
橋本 : されていたスポーツって野球でしたっけ?
たむけん : そうそう。小さい時は野球で、そのあとテニスをしたり…ただサッカーだけはしたことがないんよね。体育の授業くらいかなぁ。しかも体育の授業の時は決まって、ゴール前でボールが来るのを待っているタイプやった(笑)。で、最後、シュートだけ決めて美味しいところをいただく、みたいな。
橋本 : サッカー部の奴からいいパスがくるのを貰う、みたいなタイプですね(笑)。でも、こうして番組もレギュラーになって…試合も2回くらい見に来て貰ったと思うんですけど、少しはサッカー熱が上がりました?
たむけん : そらそうよ!さっきも言ったみたいに、基本、めっちゃスポーツ好きやし、こうして直接、選手からいろんな話を聞くとやっぱり興味が沸くし、すごい楽しいよね。だから今もめっちゃ試合を見に行きたいもん。天皇杯も出来れば、生で見たいわ(注:取材は12月21日に実施)。
橋本 : 確かに、最近は興味を持ってくれてるんが分かるけど、番組が始まる前のことはあんまり知らないですもんね(笑)。ほら、この間、番組で総集編をやった時も、今年1年を通したいろんなプレーが出て来て、「あのプレーはどうやった」的な話が出た時も「ふうん、そんなこともあったんや…それどういうプレー?」みたいな感じやったでしょ(笑)。「大丈夫や!俺がわからんでも映像で流れるから!」みたいなノリでやっていたし。だから、みんなにツッコミまくられていましたもんね(笑)。でも、最近は対談を見ていても、ガンバのことをある程度勉強して、来てくれているんやなって分かりますよ。台本通りではない言葉のキャッチボールも結構、あるし。

たむけん : 一応、台本を渡されて「これを聞いてください」とか言われてるねんけど、殆ど、見ないからね(笑)。ただ、ガンバのこともまだそんなには分かってないよ。でも逆にそれでいいと思っているというか…浅はかな、薄っぺらい知識で、知ったかぶりの会話をするより、人と人が話すんやから、疑問に思うことは素直にぶつけさせてもらった方が面白いかな、と思っているから。見てくれているファンの方も、サッカーのことばっかり話されても…そんなん俺じゃなくてもいいやろ、っていうのもあるしさ。それより、もっと選手の素の部分を引き出せるような話が出来た方が面白いかなって思うねん。そういう意味では、ガンバTVでみんなでキャンプとか行きたいんよな~。めっちゃ面白そうじゃない?
橋本 : いいですね~それ!めちゃめちゃ面白そう!
たむけん : キャンプなんか行ったら、どんだけ選手の素顔が見れるか!総集編も対外、ファンの人にはたまらんかったと思うけどね。だって、選手があんな風に、学生みたいに座って、鉛筆でアンケート用紙に書いてる姿を見るだけでも、かなり面白いからね。ボールを蹴ってるところは見れても、あれはそうそう、見れるもんじゃない!
橋本 : 確かに(笑)。でも、いざ書くとなったら書けないもんですよね~。鉛筆を持つこと自体、最近は殆どないですからね。今は殆どメールやし…だから字は読めても、いざ、書くとなったら、出て来ない!実際、あれ書いている時も、そんな会話ばっかりでしたからね。「あの字、どう書くんやった」みたいな(笑)。新潟の『潟』が出てこなかったり…途中までは何となく書けるけど、最後が分からへん、みたいな。
たむけん : でも、あの姿を見ている方はかなり面白かったけどね(笑)。だからキャンプとか行ったら、もっと素が出て面白いと思うねん。あと、若手選手ももっと取り上げたいよね。木村(敦志)くんや平井(将生)くんと話した時に「僕らは出してもらえない…」みたいなことを言ってたけど、出たらいいやんな?!ハシピー推薦の若手コーナーみたいなんを作るとかさ。

橋本 : たむけんさんは、結構若い選手にも会って話しているから、きっと盛り上がると思いますしね。これがもし、初めてテレビで会う、ってことになったら、あいつらはきっと話せないと思うんですよ。慣れていない分、自分を出し切れないというか。でも、たむけんさんやったら、知っている人と話す感覚で喋れるやろうし、そしたら若手の素の部分も見えてくると思う。
たむけん : いいやん、いいやん。やりたいわ。せっかく選手もたくさんおるんやし、な?
橋本 : そうですよ、いっぱいますからね。総集編に出ていた10人なんて、かなり年齢層が高かったけど、まだまだ若い選手もいっぱいいる。
たむけん : そうやな、じゃあちょっとおっさん連中は下がってもらって…(笑)。
橋本 : (笑)。あの時、確か30代が6人くらいいましたからね。
たむけん : 鉄人・明神もおったしな。でも、明神くんも、あの存在感は最高やったけどね…。
橋本 : ミチ(安田理大)だけが唯一、21才で若くて、その次だと、聡太の27才ですからね。
たむけん : そうそう、安田くんと言えば、俺、前から思っててんけど…ホンマに楽しそうにサッカーをするよね。多分、本人は真剣に走っていると思うけど、俺から見たらスキップしながら攻め上がっているように見える。あの楽しそうな感じは、何なんやろうね。
橋本 : それは、本人にとったら褒め言葉だと思いますよ。楽しむってすごい大事なことだから。そのことをミチ自身も忘れないようにやっていって欲しいですよね。これから年をとって、考えることが増えていく中でも、楽しむことはホンマに大事やと思うから。あいつの良さも、それに支えられていると思いますしね。
たむけん : そうやな、楽しむって大事よな。俺も楽しくなくなったら芸人をやめようって思うもん。

text by/misa takamura

たむらけんじ/プロフィール
1973年5月4日生まれ。大阪府阪南市出身。愛称、たむけん。吉本興業所属。大阪府立和泉高等学校卒業後、吉本総合芸能学院(NSC)に入学。11期生で同期には、陣内智則、ケンドーコバヤシ、中川家、ハリガネロックら。本名、田村憲司。芸人として活躍する傍ら、『炭火焼肉たむら』を経営する株式会社田村道場の代表取締役でもある。『おはよう朝日です(ABC)』『探偵ナイトスクープ(ABC)』『せやねん!(MBS)』『ちちんぷいぷい(MBS)』などレギュラー多数。昨年から始まったガンバ大阪の応援番組『ガンバTV 青と黒(MBS/毎週月曜日、深夜1:35~放送)』のメイン司会を務める。