vol.39 おのだ徹(おのだクリニック副院長)
|橋本:さきほど、先生の専門は内科だとおっしゃいましたが、他にもいろんな分野の医療に携わっていらっしゃるんですよね?
|おのだ:もともと父が内科医だったので僕も内科を専門にするようになりました。ですが、それぞれに専門分野があり、専門医が専門分野を診ることが殆どの大学病院とは違い、開業医はある意味、なんでも屋さんで…サッカーで言うところのオールランドプレーヤー的な意識で患者さんのニーズにあった体制、医療を提供していかなければいけない。そういう意味では、内科に限らず、ある程度は何でも診ていますよ。その流れから、皮膚科にも携わるようになり、前に橋本選手にもお話した『ナチュラミド モイスチャージェル(*注2参照)』を開発したりもしています。
|橋本:最近はコクミンでも見掛けるようになった、あのジェル、僕も使っていますよ! サッカー選手もこれだけ外気にさらされる仕事ですから。特に冬場は乾燥して、肌がパリパリになったりもするので、すごく役立っています。
|おのだ:ありがとうございます。正確には、僕の方で開発したものを一般商品化する際に、コクミンさんに販売していくことになりました。もともと皮膚科に来院される患者さんにはアトピー性皮膚炎に苦しんでいらっしゃる方も多く、その時に顔に塗る保湿剤として処方するのは、大抵、『ワセリン』などが多かったんです。要は、アトピー性皮膚炎の治療薬であるステロイド剤ばかりを塗っていると、どうしてもステロイドの副作用も出現してしまう。そこで、そのステロイドのエスカレーションを防ぐためにワセリンなどの保湿剤を処方していたのですが、ワセリンは基本的に肌の表面だけをコーティングするようなものですからね。根本的な解決、つまり肌の改善にはならない。しかも「ワセリンを塗ると顔がテカテカに光って嫌だ」とか「かゆくなる」という声を患者さんからよく聞いていたので、何かいいものはないかと思案していたところ、いろんな方にアドバイスをいただいて、モイスチャージェルにたどり着きました。
|橋本:簡単に商品の特徴を教えてもらえますか?
|おのだ:肌の元気さを保つ成分の1つに『セラミド』があるんですが、これが減少すると肌に元気がなくなってしまい、外的な刺激を受けた時にダメージを受けやすくなるんです。そこで、本物のセラミドを使うことによって皮膚が改善されていくんじゃないか、という発想から、セラミドを増やすための保湿ジェルを作ろうということになりました。
|橋本:単純な発想から、とおっしゃいましたが、ある意味それは、先生がもともと皮膚科が専門ではないという部分で、フレッシュな目で見れたからこその発想だったかも知れないですね。
|おのだ:そうかも知れません。普通はなかなかセラミドだけで、とは考えにくいかと思うのですが、僕はたまたま内科が専門でしたから。全く先入観なくいろんなことを見れたことでセラミドに着目できたんだと思います。
|橋本:一般的に売られている化粧品にセラミドが入ったものはないんですか?
|おのだ:いえ、入っている商品もいくつかあります。ですが、今回開発したモイスチャージェルのように、ビオセラミド WS1-BG(馬由来天然セラミド:セレブロシド使用)が5%も入っているような商品は、おそらくないと思います。それもあってだと思いますが、うちの病院に来院される患者さんにもすごく喜んでもらっていますしね。実際、僕もずっと肌の乾燥を訴えていた80才のおじいちゃんの肌がプリプリになっていくのを見ると、嬉しくなります。
|橋本:ところで、セラミドというのは、単純に加齢とともに減るものなんですか?あるいは他の外的要素があって減ることもあるのでしょうか。
|おのだ:基本は、どれだけお手入れをされている方でも加齢とともに確実に減ります。そういう意味では、皮膚のハリ感がまだ損なわれていない20才の子が使ってもあまり効果は感じられないかもしれないですが、アトピーや乾燥肌など、肌が弱い方に使っていただいたら間違いなく他の保湿ジェルとは違うというと実感していただけるはずです。…ってすいません、なんだか美容対談になっちゃっていますね(笑)。
|橋本:いや、女性のファンの方もいらっしゃるんで、たまにはこういうのも面白くていいなと思いますよ。若干、僕が話についていけているか、が心配ですが。
|おのだ:いや、十分です(笑)。
|橋本:よかった。でも、真面目な話、さっきも言ったように、プロサッカー選手には意外と肌に気を遣っている人も多いですからね。夏場は練習から日焼け止めを塗っている選手もいるし、冬場は乾燥するせいか、シャワー後に化粧水などで顔をばしゃばしゃとお手入れしている選手もいる。そういう意味ではこれを読んでくださっている男性の方も意外と食いつくかも知れません(笑)。
|おのだ:そうなると嬉しいです。ちなみに、今回はこのモイスチャージェルとあわせてリップクリーム(*注3参照)も売り出しましたが、来年(2013年)の2月には同じシリーズでリフトアップジェル(*注4参照)を出す予定にしています。これは…自分で言うのもなんですが、読んで字のごとく、本当にお肌がキュッと上がります。即効性と持続性を兼ね備えた商品なので、こちらもまた楽しみにしておいてください。ちなみに、女性ファンのために僕が代表して聞きますが、橋本選手は普段、どんな肌のお手入れをしていらっしゃるんですか(笑)?
|橋本:そこ、興味ありますか?! 普段は化粧水くらいですが、就寝前には、メンズコスメみたいなのと、このモイスチャージェルを併用して使っています。基本的に、あまりマメなタイプではないので、日によっては使うのを忘れることもありますけどね(笑)。
text by misa takamura
(*注2)
『home +』 モイスチャージェル ナチュラミド50g 2,940円(税込)
詳しくはこちら ⇒ http://www.hmp-osaka.com/
(*注3)
『home +』 リップケアエッセンス ナチュラミド10g 1,260円(税込)
詳しくはこちら ⇒ http://www.hmp-osaka.com/
(*注4)
『home +』 リフトアップジェル
2013年2月頃に発売予定
おのだ徹/プロフィール
開院50年の節目を迎えた大阪市阿倍野区のおのだクリニック副院長。地域密着をモットーに、内科全般から皮膚科及び画像診療に至るまで幅広い医療を行うドクター。
おのだクリニック
大阪市阿倍野区西田辺町2-8-2 TEL:06-6691-0872
http://www.onodaclinic.com/
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