橋本英郎公式サイト「絆」
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vol.27 原田浩平(フットサル選手)

橋本:そういえば、今年はキャプテンをしているんよね?
原田:はい。一応…でも名前だけですよ。監督が決めるんですけど、4年目でなぜか使命されて。あまり自分では向いているとは思わないんですけどね(笑)。
橋本:僕もむいてないタイプやわ(笑)。
原田:でも、しっかりしていますよね?
橋本:してる…してるかなぁ?もう 30才だし、しっかりしてないとヤバいけどね(笑)。練習はどんな時間帯にしているんだっけ?
原田:うちは10時~12時とかの時間帯の練習が多いですね。練習は基本的に週の3日が一部練習で、2日が2部練習。2部練習のときは夜の練習が20時からと、遅めなんです。
橋本:それ以外の時間は…何してるん?
原田:っていうか、サッカー選手はどうしてるんですか(笑)?
橋本:何してるんやろな。昼寝とか?でも意外と時間がないけどね(笑)。
原田:僕らもそんな感じですよ。午前で練習が終わるときは意外に時間があるようで、ない。
橋本:サラリーマンに比べると、働いている時間で換算したらどう考えても短いし、楽なはずやねんけど意外と時間ってないよね。2部練習はあまりないの?
原田:火曜日と木曜だけです。
橋本:っていうことは、試合が土曜日にあったとしても前々日である木曜日は2部練習をするっていうこと?
原田:いや、そのへんはバランスをとりますね。試合に出る選手は午前は練習して、午後はクールダウン的なことをするだけですけど、試合にあまり出ていない選手は午後も練習試合をしたり、結構しっかりやります。
橋本:僕もフットサルをやりたいなって思ったりするねんけど…フットサルってどういう能力が優れていたら活躍できるというか、いい選手という評価を受ける?
原田:どうでしょうね…ミスが少ないことと足下の技術があること。あとは戦術理解ですかね…。
橋本:ドリブルで抜く技術とかは結構いる?

原田:抜くより、交わしてすぐ打てるとか…ステップの方が大事だと思いますね。抜き切れなくてもコースだけ狙えれば大丈夫だし。
橋本:あと根本的な質問で申し訳ないけど、フットサルの時にトーキックをすると爪が痛いねんけど、それは下手やから?前にその悩みをブラジルから来た日本でプレーしている選手に打ち明けたら、「親指を上にあげて蹴ったら痛くない」とアドバイスしてもらってんけどね。
原田:分かります!僕も利き足の右足は痛くないけど、左足は痛いですから(笑)。たぶん、右足は利き足だからボールを蹴る瞬間に自然と親指をあげていると思うんですけど、左足は細かく神経が行き届いていないせいか、それが出来ていないんでしょうね。でも、みんなそんなもんだと思いますよ。
橋本:シューズの先が堅いのとかないんかなぁ?
原田:ありますよ。実際、僕は痛いのが嫌で、堅いシューズを選んで履いています。
橋本:日本代表選手にそういう言葉を聞くと安心するわ。でもさ、結局先が柔らかい方がタッチはしやすいやん?だから柔らかいのを履きたいねんけど、そうすると爪が痛いし…。まぁ、そんなに真剣に悩むほどのことではないか(笑)。
原田:(笑)。
橋本:話を戻すと、原田くんはさっき教えてくれたようなフットサル選手としての能力はもともと高い方だったん?
原田:そうでもないと思いますけどね。
橋本:サッカーの時のポジションはどこ?
原田:左ハーフとかトップ下とかですね。もともとディフェンスが出来ない選手だったのは間違いないです(笑)。
橋本:でも全体的に身体はみんな小さいよね。173センチの僕が混ざっていたとしても身長の低さはそんなに気にならない気がするというか…180センチを超えた選手ってあまりいないでしょ?
原田:そうですね。あまりいないですね。
橋本:原田くんで何センチくらい?
原田:176センチですね。
橋本:原田くんでも、標準より大きい方じゃない?だって、GKの身長を見ていても、176センチとか、178センチとか…そんなにデカイ選手はいないでしょ。ゴールマウスがサッカーより小さい訳やから、そこに185センチくらいある選手がいたら、立っているだけで威圧感あるのに(笑)。
原田:シュライカーのイゴールっていうGKは187センチありますよ。それだけでかなりの威圧感があるし、チームにとってもかなりのプラスだと思う。
橋本:それ、めっちゃデカイやん!そう考えると…身体的にはやれそうな気がするけど、サッカーが巧いからと言って、フットサルが巧いとは限らないって話もよく聞くからね。やっぱり独特の難しさとか、向き不向きがあるんやろうね。

原田:でも、基本的にプロのレベルでやっているような選手はそもそもの能力が高いので慣れれば出来ると思いますけどね。ただお金にならないのは間違いないですけど(笑)。
橋本:そこなんよね。フットサル界にしてみたら、元プロサッカー選手がフットサルの方に転向して、活躍することでもっとフットサルの知名度をあげて欲しいという思いがあるらしくて。ただ現実的に稼げるか、といえばそうではないのが現状やから、なかなかフットサルに転向する選手はいないよね。移籍はどうなん?頻繁に行われるの?
原田:シーズンが終わったタイミングには結構ありますけど、シーズン途中はそんなにないです。
橋本:移籍金は発生する?
原田:いや、ないですね。
橋本:ってことは「移籍したい」といえば出来るっていうこと?
原田:だと思うんですけど、基本的にあまり考えたことがないところなんで、正直よく分からないです。ただ、本人の意思が大きく影響するとは思います。もちろん、契約書を交わしているので、複数年契約とかだったら契約満了までは無理だと思うけど、契約満了後の移籍なら問題ないと思う。
橋本:そこは今のJリーグも同じやからね。移籍金は発生しなくなったけど、その分複数年契約選手が増えて、それを破っての移籍になると違約金が発生することになっているから。名古屋オーシャンズのFP小暮賢一郎くんみたいにスペインから日本に戻ってくると金額は上がるのかな?
原田:いや、それはあまり関係ないと思う。僕らのチームにも一人スペインに行っていて、帰って来た人がいるんですけど、他の選手と殆ど変わらないですからね。
橋本:平均寿命はどのくらい?サッカーを引退してからでも間に合うのかな…(笑)?
原田:うちで27~28才くらいだと思います。基本的に大卒の選手が多いから、そんなに若くはないですね。
橋本:いま、Fリーグの最年長選手で何才くらい?
原田:ペスカドーラ町田の甲斐修侍さんって言う選手が38才ですね。僕らのチームの最年長は、32才かな。でも、年齢はあまり関係ないというか…サッカーもそうですけど、結局その人次第だと思いますけどね。
橋本:でも、運動量的にはバスケットと同じような感覚だから、結構キツいよね?
原田:キツいのはキツいけど、サッカーと違って交代が頻繁にできるので、なんとかなります。
橋本:そっか。サッカーと違ってメンバー交代に制限ないもんね。確かファーストセット、セカンドセットみたいな感じで、セットを作っておいて、うまく回す感じになってるんよね。同じポジションの選手が常に控えていて、疲れ切る前にどんどん交代させて活性化させていく、みたいな。
原田:そうですね。その面ではサッカーに比べたらかなり楽だと思いますよ。ぶっ飛ばして疲れても、すぐに交代できるから。
橋本:かといって、すぐに動けなくなって交代、という訳にもいかないやろうけど、ある程度、ポイントで活躍できればいけるっていうことかも知れないよね。そう言う意味では、サッカーで言うバッジョとかトッティのように、決定的な仕事を出来るタイプの選手が多いほど、チームは強くなるっていうことかもね。
原田:その通りですね。ポイント的な強みを持っていれば、選手寿命は間違いなく伸びると思う。
橋本:サッカーはGKはフィールドの選手より若干、選手寿命も平均的に長めやけど。フットサルもそう?
原田:そうですね。やっぱりちょっと高めかな。
橋本:フィールドではどこの選手の年齢層が平均的に高い?やっぱりディフェンス?
原田:そうですね。ディフェンスの人の方が長く続けている感じはしますね。

橋本:そこらへんはやっぱりサッカーと似てるなぁ。デウソンのシステムは?
原田:多少は試合の中でも、変えながらやりますけど基本の形は2-2のボックスです。
橋本:名古屋はダイヤモンド?
原田:いろいろですね。あそこはどんな形でも出来るし、それが強みの1つだと思う。で、あとは…リカルジーニョです(笑)。
橋本:基本的にフットサルって1対1の場面が多いから、カバーとかって出来ないんやろうなぁ。つまり、リカルジーニョが強いからと言って、2対1の状況を作ってカバーしようとしてもそこで出されたら一瞬にして終わってしまうから、結局、一人が耐えきらないとアカンという場面が非常に多くなる。サッカーなら、フィールドは10人と人数がいる分2対1の状況を作ったとしても、カバーできる選手がいるけどね。でもフットサルはフィールドが4人やからね…絶対にそうはいかないし、対面する相手が次元が違う選手となれば、結局、誰がいっても無理やろうし…って話していたらフットサルを観に行きたくなってきたわ(笑)。やっぱり11月2日の名古屋戦、観に行くわ(笑)。
原田:ぜひ、来てください!
橋本:うん、楽しみにしてるわ。でもさ、試合のスケジュールを見ていると、名古屋戦の2日前にも試合をしてるから…ってことは中1日か。結構ハードよね。
原田:このタイミングが1年の中で一番スケジュール的に詰まっているんですよね。しかも相手が名古屋なんで、結構厳しい試合にはなると思いますけど…頑張ります。

取材協力/dieci
text by misa takamura

原田浩平/プロフィール
1983年6月25日生まれ。大阪府出身。清風高校、大阪体育大学ではサッカー選手として活躍。卒業後、フットサルに転向し、F リーグ発足初年度からデウソン神戸でプレー。Fリーグ2007ではベスト5に選ばれた。日本代表。
<原田浩平オフィシャルブログ/http://pure-city.jp/kohei/index.html